王子動物園のパンダ・タンタンが亡くなって悲しいけど
パンダが亡くなると賠償金が必要って聞いたよ?
いくらぐらい、どこに払わなきゃいけないの?
王子動物公園でみんなに愛されてきたメスのパンダ・タンタン(旦旦)が亡くなったというニュース。
惜しむ声や悲しむ声も沢山聞こえますが、その中で「賠償金がかかるんじゃないの?」という声も聞こえています。
今回のパンダのタンタン(旦旦)死亡には中国へ支払う賠償金が発生するのでしょうか?
過去の事例を調べてみました。
ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
※コウコウ(興興)について誤った表記がありましたので訂正・加筆修正しています。
パンダのタンタン(旦旦)とは?
まずは今回亡くなった神戸市立王子動物園のタンタン(旦旦)に関する基本情報から確認してみましょう。
名前 | タンタン(旦旦) |
出身 | 中国・四川省 |
年齢 | 享年28(1995年9月生まれ) |
来日年月日 | 2000年7月16日 |
伴侶 | 初代コウコウ(興興)帰中・2代目コウコウ(興興)2010年他界 |
好物 | ササ |
2000年に阪神大震災(1995年)からの復興のシンボルとして中国から貸与されたタンタン(旦旦)。
2020年7月15日に貸与期限が来ていましたが、新型コロナウィルスの感染拡大やタンタンの心臓疾患の治療、または神戸市の努力により24年12月末まで返還が延期されていました。
亡くなったのは2024年3月31日午後11時56分。死因は心臓疾患に起因する衰弱死だということでした。
日本には約24年滞在したことになります。
タンタン(旦旦)には
2000年に中国から一緒に来た初代コウコウ(興興)と初代の帰中後やってきた2代目のコウコウ(興興)の二頭のパートナーがいたんですね!
パンダのタンタン(旦旦)死亡に賠償金はかかるのか?
惜しむ声も沢山あるけど、大人の事情も…
阪神大震災からの復興のシンボルとして多くの人に愛されてきたタンタン(旦旦)。
X上では「#タンタンありがとう」というハッシュタグも使われ、惜しむ声も沢山見られます。
神戸市北区の公式アカウントからもメッセージが出されました。
(王子動物公園があるのは神戸市灘区)
飼育員さんも含め、多くの人に愛されていたことが分かるタンタンへのメッセージ達に心温まります。
しかし同時に、パンダの貸与・飼育には諸々の大人の事情もあるようです。
「パンダが亡くなると賠償金がかかる可能性があるのか!」と驚いたのは私だけではないはず。
調べていく内に賠償金だけでなく、飼育費にも多くのお金がかかっていたことがわかりました。
貸与中のパンダが亡くなって賠償金が発生した過去の事例
まずは今回のタンタンのような中国からの「貸与中」のパンダが亡くなった時に賠償金が発生した過去の事例を確認してみましょう。
王子動物公園・2代目コウコウ(興興)
賠償金は王子動物公園のタンタンの伴侶であった2代目コウコウ(興興)が2010年に亡くなった時にも発生しています。
その額、なんと50万ドル(当時のレートで約4000万円)!
これは中国側と(パンダ死亡の原因に)何らかの「人為的なミス」があった場合は賠償金を満額支払うという協定があるからだそうです。
賠償金は保険金から支払いが行われたそうで、そもそもその保険金に年間1,236万8,160円かかっていたそうです。
タイのチュアンチュアン・リンフィ
中国からタイの動物園に貸与されたチュアンチュアンとリンフィ死亡の際にも賠償金は発生しているようです。
チュアンチュアンが亡くなったのは2019年、死因は心不全でした。
リンフィが亡くなったのは2023年、死因は老衰でした。
どちらも中国側の調査団が調査した結果、動物園側の不備は見られなかったようですが、タイ側は両方共賠償金(リンフィの際1,500万バーツ・チュアンチュアンの際は不明)を支払っています。
※1500万バーツは2024年4月3日のレートでは約6,200万円
(参考サイト: https://www.thaich.net/news/20230524cf.htm)
パンダの飼育にかかる費用
賠償金だけでなく、パンダの飼育自体にもお金はかかります。
東洋経済オンラインの2020年の記事によれば
パンダの飼育にはお金がかかる。タンタンに1年間でかかる主な費用のうち、「日中共同飼育繁殖研究」のための支援金は年25万ドル(約2700万円)。コウコウがいた時は2頭で年100万ドル(約1億0700万円)だったが、タンタン1頭となり繁殖できないため下がった。
https://toyokeizai.net/articles/-/357872?page=4
このほか、エサの竹代の約900万円、保険料の1236万8160円なども必要だ。コウコウが2010年に急死した際は、賠償金50万ドル(当時のレートで約4000万円)を保険金で中国側に支払った。
王子動物園の収益は厳しい。直近で決算を開示している2018年度(2018年4月~2019年3月)は、6億4538万円の市税を投入した。単純計算で神戸市民一人当たり421円の税金を投じたことになる。
とのことでした。
筆者もパンダが好きですし、和歌山のアドベンチャーワールドにパンダを見に行ったこともありますが、こんなに飼育にお金がかかっているとは知りませんでした。
タンタン(旦旦)の場合は賠償金は必要なのか?
今回亡くなった王子動物園のタンタン(旦旦)の死因は心臓疾患に起因した衰弱死ということでした。
まだ賠償金が発生するかどうかは明らかにはなっていません。
しかし、タンタンのパートナーの2代目コウコウ(興興)が亡くなった時の協定を考えると賠償金が発生する可能性があると考えられます。
2代目コウコウ(興興)の死因は
人工授精のための麻酔から回復中、嘔吐した胃液が誤って肺に入った窒息死
https://www.shikoku-np.co.jp/national/life_topic/20101002000234
だったそうで、自然死ではなかったため賠償金が発生したとのことでした。
ただし、2代目コウコウ(興興)の時も「不可抗力で園のミスではない」と中国側と神戸市の見解は一致してはいるけれど、自然死ではないため賠償金が発生したとのこと。
今回のタンタン(旦旦)の場合は報道の限りでは自然死のように聞こえますが…。
今後おそらく、中国側の調査団の調査が入ったのち、判断されることになると思われます。
明らかになった際にはまたこの記事にも追記しますね!!
まとめ
以上が2024年3月31日に亡くなった神戸市立王子動物園のパンダ・タンタン(旦旦)が亡くなった際に賠償金が発生するかどうか、過去の事例の調査とまとめでした。
もう一度、振り返ってみましょう。
・王子動物園のパンダ・タンタン(旦旦)が亡くなったことでの賠償金が発生するかはまだ明らかになっていない
・ただし、タンタン(旦旦)のパートナー・2代目コウコウ(興興)が亡くなった時には自然死ではないということで約4,000万円の賠償金が発生している
・今後の調査次第では、賠償金が発生する可能性あり
・ただし、その賠償金はすでにかけられている保険から支払われる
(2代目コウコウの事例から考えて)
このブログでは街中やニュースで感じたあなたの「ちょっと知りたい」「ちょっと気になる」を解決できるよう情報発信しています。
他の記事もぜひ読んでみてくださいね。